話題のNMNで目指す次世代エイジングケア

健康寿命やエイジングケア※1への関心が高まる現代。「人生100年時代」と、平均寿命が延びる中で、単に「長く生きる」だけでなく、「若々しく、自分らしく生きる」ことが社会的なテーマになっています。こうした背景の中、健康や美容の分野で注目を集める成分「NMN」について解説いたします。

NMNについて

「NMN」とは

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、もともと私たちの体内にも存在する成分で、ビタミンB3の代謝と深く関わる物質です。2010年代以降、国内外の研究機関によってその生理機能への関与が注目されるようになり、特にNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という重要な補酵素の前駆体としての役割が注目されてきました。補酵素とは、酵素の働きを助けて体内のさまざまな反応を円滑に進める物質であり、前駆体とはその物質が体内で変化して最終的な形になる前の段階の成分を指します。
NAD+は、エネルギー代謝、酵素の活性補助、細胞内バランスの維持など多様な機能に関与しており、その量が加齢とともに減少することが知られており、老化との関係を紐解く研究が盛んに行われています。

「NMN」が知られるようになったきっかけ

NMNが一般に広く知られるようになった大きなきっかけのひとつが、ハーバード大学医学部教授であるデヴィッド・A・シンクレア博士による著書『LIFESPAN(ライフスパン)――老いなき世界』の出版です。同書では、老化の仕組みや健康長寿の鍵としてNAD+とNMNの研究が紹介され、NMNの持つ可能性が一般読者にも広く知られるようになりました。 その影響は世界中に広がり、NMNはただの研究対象にとどまらず、サプリメント素材としての注目度も急速に高まりました。特に、エイジングケアを意識する中高年層だけでなく、健康意識の高い若年層、美容やスポーツの分野など、多様な層から関心を集めています。

NMN ― 体内での役割

NMNは、ビタミンB3(ナイアシン)に関連する物質で、体内で補酵素「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」の前駆体として機能します。このNAD+は、ミトコンドリアでのエネルギー産生(ATP生成)や酵素反応の補助、DNA修復、細胞内の代謝バランスの維持など、多岐にわたる生理機能に関わっています。

NAD+の重要性は以前から知られていましたが、加齢とともにこの物質の量が減少することが、近年の研究で明らかになってきました。この減少は、年齢に伴う身体機能の変化にも関連しているのではないかという観点から、NAD+を体内で効率的に補う手段としてNMNの存在が注目されたのです。

NMN自体は私たちの体内で自然に合成される成分であり、またブロッコリーやアボカドなど一部の食品にも微量ながら含まれています。ただし、一般的な食生活の中で十分な量を摂取するのは現実的に難しいことから、サプリメントや健康食品としての補助摂取が検討されています。

ただし、NMNは医薬品ではなく、効果を保証するものではありません。そのため、あくまでも生活習慣の補助として、バランスの取れた食事・運動・睡眠とともに取り入れることが基本となります。

NMNの応用範囲と可能性

NMNがもたらすとされるポテンシャルは、健康維持にとどまらず、美容やパフォーマンスケアといった分野にも広がっています。中でも、美容分野においては「年齢に応じたお手入れ」という視点からの応用が進められています。

たとえば、肌は年齢とともに水分保持力が低下し、乾燥やキメの乱れ、ハリ感の喪失などが気になるようになります。こうした肌変化に対し、内側と外側の両面からアプローチする「インナー&アウターケア」の考え方が広まりつつあり、その中でNMNも外的アプローチ素材の一つとして期待されています。

スキンケア製品としてのNMN配合化粧品は、まだ発展途上の段階ですが、うるおいを保ち、肌のコンディションを整える目的での応用が各社で検討されています。特に、肌へのなじみやすさや浸透性に着目した技術が注目されており、素材の物理的特性を改良する取り組みが進められています。

NMN誘導体という新発想 ― 肌になじみやすい形へ

こうした背景の中で、NMNをより肌に使いやすく設計した原料として2024年に登場したのが、「Pentide-NMN(ペンタイド‐NMN)※2」です。

Pentide-NMN※2は、浸透型※3のNMN誘導体で、スキンケア用途に配慮して設計されています。化粧品への配合を想定し、肌へのなじみやすさや成分の安定性などが考慮された処方になっています。

本原料は、日々のスキンケアで肌のコンディションを整えたい方、年齢に応じたお手入れを意識されている方々のための製品開発に活用されており、NMNの実力を引き出すことができる原料として、Pentide-NMN※2は注目を集めています。

Pentide-NMN※2を採用した化粧品OEM

【配合可能な剤形】
剤形を問わず、さまざまな製品への配合が可能です。

Pentide-NMN(NMN誘導体)は、肌へのなじみやすさを意識して設計された化粧品原料です。年齢に応じたスキンケアを求める方や、美容機能を重視した製品開発をご検討の企業様に向けて、独自の価値を提供いたします。「整肌サポート」「浸透設計※3」「エイジングケア※1の意識」「マルチ用途対応」「処方柔軟性」など、多様なご要望に対応可能な原料設計です。


【こんなご相談に対応しています】

  • 高機能なスキンケア製品に差別化素材を取り入れたい
  • NMNを肌用に応用した原料を探している
  • 美容成分にこだわった処方提案がほしい
  • 他社と差別化できるストーリー性のある原料を求めている
  • 肌印象の改善を意識した処方開発をしたい
  • エビデンスベースの素材で訴求力のある製品を作りたい

Pentide-NMN※2は、製品のコンセプトに合わせた処方提案やスクリーニング評価、表示適正の確認など、化粧品開発の現場に即したサポートが可能です。ご希望に応じてODMも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

おわりに

NMNは、健康補助素材としての研究が進む一方で、美容分野でも新たな活用の可能性が見出されつつあります。体内でのNAD+との関係や加齢による変化への配慮という観点から、今後ますます関心が高まっていくでしょう。

そして、肌に寄り添う形に進化させた「Pentide-NMN※2」のような素材は、NMNの新たな可能性を感じる注目の原料です。未来のスキンケアに向けて、内外両面からのケアを意識した素材選びが、これからの製品開発の鍵を握るかもしれません。

※1年齢に応じたケア
※2ジヒドロナイアシンアミドリボシドアセチルトリ-t-ブチルトリプトファン(整肌成分) 
※3角質層まで

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